2007年11月19日月曜日

マゴットセラピー


教会員の一人の方から次のような
新聞の切り抜きを見せていただきました。
以下がその内容です。

「ハエの幼虫を使った治療」(平成19年5月1日産経新聞)。

 糖尿病などで足が壊死する「難治性潰瘍」で
切断しか治療法のない患者さんに、
岡山大の三井秀也医師(心臓血管外科)が
「マゴット(ハエ幼虫)セラピー」という治療法を行ったところ、
9割の患者さんが足を切断せずにすみます。

 このマゴットセラピーは英国では保険医療が認められていて、
年間数百人が治療を受けています。
日本では壊死による足切断は3000例を超えるとされています。
治療が保険適用されれば多くの患者さんに朗報となります。
 国内では、これまで27カ所で約100例のマゴットセラピーが
行われました。このうち三井医師は66例を手がけておられます。

患者さんはいずれも他の医療機関で「即足切断か足切断の
可能性あり」と診断されましたが、治療の結果、58例で傷が完治し、
足切断せずにすんでいます。
 三井医師はオーストラリア留学にこの治療法を知ります。
平成16年に糖尿病などの合併症で足切断しか治療法のない
60代の女性に日本で初めて実施します。
潰瘍が1週間で半分の大きさになり、患者さんの痛みも軽減します。
 傷が完治したこの女性は3カ月で退院。
切断をまぬがれた足で歩行に努めたためか、その後の糖尿病の
コントロールも良好だといいます。

 マゴットセラピーは、壊死した皮膚にヒロズキンバエの幼虫を
ガーゼとともに固定して行います。
幼虫が腐敗した部分だけを食べ、傷をきれいにします。
同時に幼虫の唾液に含まれる物質が微生物を殺す役目を果たして
傷の回復を早めます。
 週に2回ほどガーゼを取り換え、2~3週間で効果があらわれるそうです。

 三井医師曰く「治療後に自分の足が残って、歩くことができれば、
糖尿病もコントロールしやすくなる。
全国どこの病院でも治療を受けられるようにして、1人でも多く
足切断から救いたい」。  驚きました。

ハエの幼虫と聞けば、私たちの印象は圧倒的にマイナスのイメージでしょう。

 しかしその幼虫が、切断されようとする患者さんの足を救うのです。
しかも、その救い方が壮絶です。
患者さんの腐敗部分だけを食べて、自分の中に取り込みます。
その代わりに唾液を出して傷口を癒すのです。
「神様は不思議なことをなさる」とつくづく思いました。
人々から忌み嫌われているようなハエの幼虫がこのようにして
患者さんの足を救うのです。

 ハエの幼虫とイエス様を比較するなど、とんでないことだと、お叱りに
あいそうですが、私はこの記事を読んで、すぐに頭に浮かんだのが、
イエス様のことでした。

 救い主なるイエス・キリストは、私たち全人類の罪(腐敗)全部を
ご自身のうちに取り込んで、十字架刑にあいました。
これは私たちが受けるべき罪の刑罰全ての身代わりです。
そしてなんと、イエス様の流されたその血は、私たちを清め、心の傷を
癒してくださるのです。
「彼は軽蔑され、人々に見捨てられ、多くの痛みを負い、病を知っている。
彼はわたしたちに顔を隠し、わたしたちは彼を軽蔑し、無視していた。
彼が担ったのはわたしたちの病、彼が負ったのはわたしたちの痛みで
あったのに、・・・。

 彼が刺し貫かれたのは、わたしたちの背きのためであり、
彼が打ち砕かれたのは、わたしたちの咎のためであった。
彼の受けた懲らしめによって、わたしたちに平和が与えられ、
彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた」
                    (旧約聖書イザヤ書53:3-5)。
「彼」とはイエス・キリストのことです。
「御子イエスの血が、すべての罪からわたしたちをきよめるのである」
                         (新約聖書1ヨハネ1:7)。

                      SDA大阪センター教会牧師 藤田昌孝

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