ある役所の窓口でのできごと。
申し込み時間ぎりぎりに、
息を切らせながら小走りに
やってきたお客様
「まだ間に合いますか?」
窓口担当者
「失礼ですが、
どのようなご用件ですか?」
それから書類を用意して、
お客様が必要事項を書き終えたのを確認すると
「失礼ですが、ご印鑑をお持ちですか?」
お客様は、ポケットや、バッグの中を探したあと、
「印鑑、忘れてしまったのですが・・・・」
「そうですか、それでは拇印で結構ですから、
ここに押していただけますか?」
そのとき、何を勘違いしたのか、そのお客様は、
「あらっ! 拇印は主人が会社へ持っていってしまったのですけれど・・」
そのとき!
その担当者は少しも慌てず、そして、
怪訝な表情ひとつ見せず、
「そうですか。
それでは、恐れ入りますが、
右手の親指に朱肉をつけて、
ここに押していただけますか?」
すると、お客様は、
「あらっ! 私、何を勘違いしていたのでしょう。
どうやって主人が私の拇印を会社に持っていくと
いうのでしょうね。 まったく・・・・」
・・・・と、少し照れながら、拇印を書類に押したそうです。
このことは
「お客様に恥をかかせなかった、すばらしい担当者」
と題して、新聞の投稿欄に掲載されました。
相手に恥をかかせないということ。
それはほんの些細なことかも知れませんが、
実は大変な技術と経験、
それにセンスが必要なのでしょうねぇ~
そうしたものを身につけていけたらいいなぁ~と思います。
1 件のコメント:
「教養があるとは、相手を傷つけない方法をいかにたくさん知っているかということ」
・・・ある本に書いてありました。
わざと難しい言葉や外国語を使い、
理解できない相手の方を見下したように
得意気にお話をすれば、知識はあっても
教養がないことを暴露しているようなもの。
どなたにでもわかる平易な言葉に言い換えることができるように語彙を豊富に蓄えたい
ものです。それは主のご命令である
「いつも、塩で味つけられた、やさしい言葉を使う」ことにもつながると思うのです。
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