2013年6月16日日曜日

ほんとうに人生の苦労らしい苦労を・・


ほんとうに
人生の苦労らしい苦労をなめたに違いない人間は、
そんな惨苦と闘ってきたようにも見えないほど、
明るくて、温和に、そして
どこか風雨に洗われた花の淡々たる姿のように、
さりげない人柄をもつに至るものである。

なぜならば、
正しく苦労を受け取って、正しく克ってきた命には、
当然、そういうゆかしい底光りと香りが、
その人の身についているはずのものだから。


作者不詳



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